ハザードランプを目的外に使う

片側三車線の国道バイパスの一番左端、走行車線から少しはずれた路側帯と車線の境目あたりを私は小さなバイクで走っている。
大きなバイパスなのに、制限速度は40キロだ。私は小さな古いバイクを労りつつ、それでも制限速度を少し超えた速度で走る。なるべく車の流れを乱さないようにと思う。それは私自身の安全のためだ。しかし、私以外の車やバイクの大半は、制限速度を大幅に超して走っている。時に、私の小さなバイクは邪魔にされ、煽られ、割り込まれて恐い目に会う。
左端を走っていて怖ろしいのは、車線の合流である。或いは、さらに左に左折専用車線が増えるような交差点。高速道路のランプが左側に続いているような場所。
とにかく、私は自分の左側に安全を確保しておきたい。だから最も左端を走る。
左折ウインカーを出して、左に入ろうとする車。右折ウインカーを出して脇から入ってこようとする車。ともに、私の存在に気付いていない場合、私は恐怖を味わう。私に気付いていたとしても、距離感を誤ったり、判断ミスをされると、命に関わる、もちろん、私の命である。
そうやって、私のすぐ右脇、一番左の車線に入ってこようとする車は、左ウインカーを付けて私に幅寄せしてきたり、右ウインカーを付けて私の進路を遮ったりする。
私は目の前の車がウインカーを付けると身構える。それは当然である。
割り込んだり、入れてもらったりしたときに、挨拶代わりにハザードランプを点ける人がいるが、やめて欲しい。それはハザードランプの目的外使用だ。挨拶などせずともよいのだ。そういう下らないことにハザードランプを使う暇があったら、しっかりハンドルを握りしめて、周囲の安全に気を配ったら宜しい。変なことを流行らせるな、と云いたい。
そういう人は、自分の前に割り込んできた車が、ハザード点滅で挨拶しなかったら、無礼な車と思うのだろうか。