大晦日

アレは、別に構わないと思う。私は子どもたちと一緒に見ていた。子どもたちはなぜか、紅白歌合戦が好きである。さほど、歌謡曲とか、演歌には興味を示さないけれど、楽しみにしている。今年は、その前にFNS歌謡祭というのをテレビで見たらしく、一応予習済みだった。12月30日に家族でカラオケを楽しんだときにも、そのときに仕入れた曲を長女が歌っていた。

だから、"bounce with me"の曲も、子どもたちは既に知っていた。キシダンのリーダー?が別名で今年も出ているという認識だった。去年の彼らのステージを憶えているが、歌合戦の裏番組のパロディで大晦日に繰り広げられる視聴率争いを痛烈に皮肉った、見応えのあるステージだった。肯定的な意味で印象に残っている。

生放送で、何かあると取り返しが付かない。ハダカの女性たちが登場したシーンも子どもたちと見ていたが、どうということはなかった。ちょっと驚いたが、ハダカの訳がない。良くあるドラマの中では、男女が抱き合ったり、口づけをしたり、刺したり、切ったり、撃ったり、殺したりしている。それも、かなりリアルだ。そういうのはオーケーで、裸体は子どもの教育上悪いと目くじらを立てるのは、全くもって矛盾している。スケベな大人たちには刺激が強すぎて、良くなかったかもしれない。子どもたちは大人の女性の胸には乳房があることを知っている。別に、教育上悪いことは何もない。寧ろ、それらにもっともらしい理由を付けて隠そうとする大人の偽善的な態度にふれるさせることの方が余程教育上宜しくない。と私は感じた。

楽しいステージだった。くだらないという人もいるだろうが、私は楽しませて貰った。もっとくだらないものがたくさんあった中で、明確な主張と皮肉が込められ、歌合戦の中で価値があるものの一つに数えて良いと思った。

メモをもつ三宅アナの手が震えていたのが可笑しかった。小林さんの理解不能な無駄遣いにも抗議があってしかるべきだし、倖田さんの衣装にも説明が必要だったのではないか。

他には、徳永さんが良かった。来年は、清志郎にトリを唄って貰いたいと思う。