偶然

漱石の「こころ」か、「三四郎」どちらかだったと思うが、主人公が大学に入学し、その図書館で本を開くと、どの本にも誰かが目を通した証拠が残っていた。と云う話題が出てきたと思う。ブックオフに行ってみると良い。山ほど並んだ本、その全ては、誰かが一度書店で本棚から取って、レジを通して家に持ち帰ったものばかりだ。

宇多田ヒカルさんのブログの中に、彼女が読んでいる本の印刷の滲みのようなことが話題になっていた。

http://www.u3music.com/message/index.php?m=1&d=2007090501263j.xml

ブログの読者が、その僅かな情報から、ヒカルさんの読んでいた本を当てたのだ。こいつは凄い。

しかし、実は、ブログで私が観たときに、私の手の届く範囲にあった文庫本が2冊。その一方が、「ねじ巻き鳥クロニクル」の第三巻だったのだ。

当てた人、凄いと思うが、私もそれに極めて近い場所にいた。ただそんだけのはなし。