再生紙

日本人はどうも贅沢である。

アメリカのステーショナリーに比べると、日本の文房具はずいぶん立派である。上等、高級。

私は万年筆が好きで、愛用している。お気に入りはアメリカのスーパーマーケット文具売り場の棚にぶら下げられていたパーカー。シンプルで書きやすい。10 ドル未満のお値段の筈だが、日本でパーカーの万年筆を買おうとすると、数千円は下らない。

米国で購入したノートはぬれると罫線が滲んで消える。紙も大変安っぽい。再生紙たるもの、安っぽくないと再生紙と認めてもらえないかのようだ。A4サイズのルーズリーフは我が国では30個も穴を開けて綴じるわけだが、米国のファイルは三つ穴(レターサイズ)で、安っぽい再生紙だから、簡単にちぎれてファイルから脱落する。アメリカの再生レポート用紙に慣れると、日本のノートの紙はびっくりするほど厚手で上等だ。

とにかく、何でも贅沢だ。そして高価だ。

私の父は製紙工場に勤めていた。日本の再生紙は要求が厳しいので、却ってコスト高になるとこぼしていた。

日本製紙がエネルギー節約のために100%再生紙を廃止するとのこと。

消費者の要求が高すぎるためではないのか。